リクの独り言

文章を書く練習をしています。

10をかぞえて。

 

こんにちは、リクです。

 

 

 

春夏秋冬、四季があたかもきっちり四分割されているかのように表現されている事に憤りを覚えます。

 

 

 

 

春とか秋とかほぼ存在しないと思っていて、個人的には5月中頃~11月中頃が夏でそれ以外は冬だと勝手に思っています。

 

 

 

 

さて、僕は実家住まいだった頃、自分の部屋の掃除を一度もしたことがありませんでした。

 

 

 

 

 

キレイ好きな母が頼んでもいないのに、勝手に掃除をしてくれていたんです。もう1回言います。たのんでもいないのに。

 

 

 

 

 

けれど、母は僕の部屋を勝手に掃除して「あんた!感謝しなよ!」と言ってくるんです。

 

 

 

 

 

 

なので僕は、「たのんでへんもん!感謝しやへん!別に掃除していらんで!」なーんて、返事をしていました。

 

 

 

 

 

時は流れ、実家を出て10年になります。

 

 

 

 

東京に来た6年前より更に前に、地元の三重県鈴鹿市で賃貸住宅を契約して、今となっては荷物置き場になっている部屋があります。

 

 

 

 

現在では年に2回くらいそこに行くのですが、いつも何故か綺麗です。

 

 

 

 

頼んでもいないのに、妖精さんが掃除でもしてくれていなければ、母が定期的にやってくれているのだと思います。

 

 

 

 

僕が帰らない家を母は守り続けていてくれているのだなと思うと、少しだけ涙が出そうになります。

 

 

 

 

母は最近よく僕と何をするにも、「あと何回、あなたとこうして過ごせるのかなぁ」と口癖のように言います。

 

 

 

 

 

「あと何回、あなたとお散歩できるんかなぁ」

 

 

 

「あと何回、あなたとお買い物できるかなぁ」

 

 

 

「あと何回、あなたと元気で会えるんかなぁ」

 

 

 

 

母の事ですから、僕が居ない家を掃除しながらきっと同じような事を考えているし、いたのだろうなと思います。

 

 

 

 

僕は駄々草で、ほっときゃ部屋も仕事もちらかりっぱなしの人間です。

 

 

 

 

そんな僕が、都会に新しい家を借りてしまいました。

 

 

 

 

 

でも、この都会に母はいません。それでも、やっぱり自分が暮らす家くらいは綺麗にしていたいと思います。

 

 

 

 

…母が僕のいない間にしてくれた10年の事を思うと、それが出来そうな気がします。

 

 

 

 

掃除する時には、その10をかぞえて。